たたきの営業
住宅リフォームの訪問販売の業界では、あまり「飛び込みセールス」とか、「訪問販売」というような用語は使いません。
現場では、それらの言葉のかわりに「たたきの営業」という言葉を使います。
インターフォンを押すことを、「たたく」というように表現します。
実際の会話では、
「今日、お前、何軒たたいてきた?」
「100軒です。」
「それでアポ、何本とれた?」
「ゼロです。」
「だったら、200軒でも300軒でもたたいてこい!」
というような感じで部下と上司の間で会話がかわされます。
また、「たたきの営業」と似た言葉で、「流しの営業」という言葉があります。意味は同じです。「流し」という言葉が頭につくと、「流しのギター弾き」のような、哀愁の漂う、センチメンタルな感じがしてくるから不思議です。
どうも、飛び込みセールスの人々というのは、自分たちが泥臭いことをやっているのをよく知っていて、それであえてちょっと聞くと「野卑」で、「粗野」な感じの語感のある言葉を使う傾向があるようです。